2023/05/29
舟入南店 日曜画家の荒谷がお送りいたしますアートな世界。
皆様 こんにちは。
第2回目の今日は鉛筆画の丸山明宏(現 美輪明宏)さんをご紹介します。
今年米寿を迎えた美輪明宏さん。
美輪さんといえば【ヨイトマケの唄】が有名です。
その歌で2012年に紅白出場されたときには私、テレビの前で思わず正座をして聴き入ってしまいました💦
【ヨイトマケ:土方の応援歌】は、日雇労働者の母を誇り、そして炭鉱夫を励ます愛の唄です。
こんなにも力強く 心揺さぶられる歌にもかかわらず、用語の関係で約50年もの間、民放で歌われることが許されていませんでした。
ここでは語りつくせない美輪さんですが、波乱万丈な生い立ちだからこそ生み出される自身の思想パワーは、当時の私にとって大変衝撃的なものでした。
そんな彼を私なりに表現してみたくなり、鉛筆のみで誠心誠意 描いてみた次第です。
基本、紙と鉛筆があれば描けるのですが、この際道具にも拘ってみることに。
●画用紙…マルマン株式会社の『中目・N.P.surface』
消しゴムの摩擦に強く、細かい紙肌で細部まで描き込むことができます。
●鉛筆…『ステッドラー マルスルモグラフ』
若干薄めですが、紙への定着が良く、柔らかなタッチの陰影が表現できます。
(画像:上から硬い順に 2H~柔らかい6Bまで、ざっと7本選んでいます)
いずれも文房具店にて購入できます。
細かく塗りこんでいくと、画用紙の凸凹がどうしても気になってきます。
そんな時は綿棒を使って優しく擦って馴染ませます。
塗ったところに光を当てたいときは、消しゴムや練り消しを軽くポンポン当てて明るさを調節します。
根気のいる細かい作業ですが、そこは妥協せず 細かい部分まで描き込むことにより、美輪さんの滑らかな肌感や妖艶さを再現できたような気がします。
いっそのこと写真でいいじゃん!とよく言われてしまいますが、描く人の伝えたいと思う気持ちや、素敵だと感じた部分をより魅力的に描くことで、よりインパクトのある 心に響く鉛筆画になるのではないかと考えます。
以上、日曜画家 荒谷でした。
最後までおつきあい ありがとうございました。
次回もお楽しみに!